「眠れぬ夜」
ニアと私が日本の空港に降り立ったのは夜も更けてからだった。 アメリカのSPK本部を出てから1日近く立とうとしていた。 もっとも私の場合は日本からアメリカにニアを迎えに行き とって返してるので2泊3日休み無しなのだが…。 キラ逮捕の最後の切り札とされるニアだが、もはや我々SPKは 追われる身。もちろんパスポートは偽造のものだ。 「空港と機内では細心の注意を払わなければなりませんよニア」 空港には無数のパトロールがいる身柄を拘束されたら私とて逃げられない。 「それくらいわかってますよレスター指揮官」 「では…そのロボットを預からせていただきます。」 「え…?」 ニアの年齢でおもちゃを抱きかかえていては目立ってしまう、アメリカの 空港に行く前におもちゃを取り上げ、服もどこにでもあるようなチェックの シャツとGパンに変えさせてスニーカーを履かせた。新品なので かなり履きごこちが悪いらしくゲンナリした顔をしている。 空港は広くとにかく歩く。面倒くさがり今にも床に座り込みそうなニアをひっぱって 「ほら、ちゃんとして!挙動不信だと目立ちます!」 「怪我をしてる事にして車イスを使いましょう…」 「ダメです、空港で車椅子を使うと至れり尽くせりで係員が飛んでくる、 注目を浴びる事は徹底してさけなければなりません」と却下した。 しぶしぶ従うニア、そしてやっと日本に着いた、キラのいる日本へ…。 あとは入国審査と税関をクリアすればいい、とっとと済ませたいところだが 夜だというのに混んでいて行列が出来ていた。人ごみすら苦手なニアには行列など 地獄の苦行だろう、またごねるかと思っていたが、おとなしく並んでいる、 やはり日本に入り士気が高まっているのだろう。 しかし… どんなに普通に装ってもニアが目立たないというのは無理だった。 人中にいると改めて感じてしまう、彼は普通の人間とはあきらかに違う、 ニアはきれいだ、きれいすぎる。 事実この1日で何人の人間が男女とわずニアを振り返り、見とれていただろう 顔を隠す帽子や眼鏡はチェックが厳しくなるので素顔をだしているのだが、 ウエーブのかかったプラチナブロンド、透きとおるような白い肌、人の心を 見透かすかのような大きな深い瞳は天使のようだ。 平凡な服装がかえって彼の美しさを際だ出せてしまうようだった。 横に並んでいるニアの横顔を見つめているうちに私は、彼を連れまわし 世界中に自慢したい、または誰の目にも触れさせない所に閉じ込めて独り占め したい…そんな妄想が頭の中をかすめた。 「パパ、明日はディズニーランドにつれていってくれるんだよね?」ニアが私に言い。 私は夢想から連れ戻された。 いつの間にか入国審査が近づいていた。私は日本に滞在しているビジネスマンで 休暇の息子を日本に連れてきたという設定だった。 「ああ、マイク、アメリカには無いアトラクションもあるから帰ったら友達に自慢できるぞ」 さりげなく周りに聞こえるように小芝居を打つ、ニアは演技もなかなか上手だ。 やればなんでもできるんだな…あらためて思った、やらないだけで。 審査は無事パスした。日本の係員は真面目でいい、アメリカの審査官は ニアをねっとり見つめまわした上、ウインクまで投げてよこした、男のクセに! あらかじめの打ち合わていた所にジャバンニが目立たない車で迎えにきていた。 後部座席に乗り込むと、私のお行儀のいい息子のマイクは もう耐えられないとばかりに靴を脱ぎ捨て、シャツをはだけさせ 「レスター、私のTOYBOXは…」 「トランクに詰めているのでもう少し我慢してください。」 ジェバンニは車を発進させた。ニアはしばらく髪をかきむしりグネグネ体を動かして いたがそのうち体を丸くしてうずくまった。 秘密裏の日本支部についた。後部座席のドアを開けたが降りてこようとしない 「もう一歩も動きません!」 動けないじゃなく動かないかよ!と心の中でひとりごちたが、仕方がない 私はニアを引きずり出し抱きかかえた。するとニアの腕がのび私の首に回った。 柔らかい髪が私ののど元と唇に当たる、思わず甘い眩暈がして倒れそうになった。 ジャバンニがチラリとこちらを見た、私は何事もなかったかのように平静を取り戻し 「まったく、しょうがない。」と自分でも誰に向けているのかわからない言葉を つぶやきながら、ニア用に準備していた私室につれていった。 抱えたぬくもりが熱く、軽いはずのニアの体の存在感に私は圧倒されそうだった。 ベッドに上にニアをおろした。リネンはリドナーの用意したカトリーヌ・メミのものだ 私のとはだいぶ扱いが違うな…とニアのトランクをあけ棚につめかえだした。 「レスター服を脱がせてください」ベッドの上からニアが言った。 私はすこしとまどいながらも命令を聞くことにした、彼は私の上司なのだ指令には 従わなくてはいけない、シャツとジーンズに手をかけた、脱がせる時どうしても 指がニアの体に触れる、指先が熱くなるのを感じた。しびれるようだ。 やがて服を剥いだ白い体が露になる。 ニアはやっと、解放されたとばかりに口元をあげ、薄目を開き私を見つめた。 唇も少し半開きになり普段の幼さからは想像もできないような色香が漂っている 私はどうしようもない動揺におそわれ、後ろを向き棚からニア愛用のパジャマを とりだした。 「は、早くパジャマを着ないと風邪をひくぞ。」 「……下着も替えたいです…レスター」 動揺が頂点にたった。「それくらい自分でしなさい!」 私はパジャマと下着をなかば投げつけるようにニアに渡した。 ニアは恥ずかしがるでもなく私の前で下着を脱ぎだした。白いシーツの上の 一糸まとわぬ姿は彫刻を見ているようだった。私は失礼とかそんな概念は忘れ ただ見惚れてしまった。半ば口あけバカな顔をしているであろう私にニアは 上目遣いで話しかけた。 「レスター、お迎えありがとうございました。あなたも疲れてますよね すいませんでした…」 「い、いえ…」 「一緒に寝ますか?」 「!!!!!!!!!!!」私は思考が真っ白になった。 『さ、さ、さ、誘っているのか!!!この状況はあきらかにそうだ! 頭脳以外はこ、ここ子供だとばかり思っていたのに、 しかし、年齢が…私は犯罪者になってしまう、いや、ニアは実年齢は18歳 位だからギリギリセーフか? いや、そういう問題ではなく年齢差がありすぎるし、私でいいのか? 軍隊にいたからって私は男の子とは経験がないのだが… テクニックを期待されたいたらどうしよう?!!!しかし、誘いを断るのは 失礼にあたる…!そうだ!私でよければお相手しよう、 幸い私はサイズには自信があるし! いや、まて、私のだとニアが壊れてしまうかもしれない… 挿入はジェバンニに代わってもらうとか…いや、ないない! そんなのはダメだ!ありえない だが、本当にSEXの誘いなんだろうか?ただ、添い寝を希望してるの だったら私はエロオヤジ認定されてしまう、ああ、どうすれば…』 この間3秒。 ニアは下着のまま眠りに落ちていた。「二…ニア?」 呼びかけても軽くゆすっても反応がない。 無理もない…いつもゴロゴロ寝そべっていても私も他のメンバーも彼の眠っている姿を 見た事はない。私よりずっと無茶をしている…ただキラを捕まえるために… 彼は神でも天使でもない、1人の人間…まだ若い少年だ。彼が普通の人間と違う 所は頭脳ではない、キラを倒すという揺るぎの無い信念だ。 私はニアのそんな所に魅かれ、そしてここにいる…。 誰にも寝顔を見せたことにないニアが私の前で眠っているのは…私に心を 許しているからだろうか?「あなたを信頼しています」以前ニアに言われた 言葉が私の耳にリフレインした。優しく、甘く。 私は眠っているニアにパジャマを着せ毛布を掛け…起こさないようそっと 抱きしめ、唇にキスをした。 「頑張りましょう、ニア…」 心は満ち足りていたが体は正直で その夜、私はモンモンとして一睡もできなかった。私がニアに魅かれているのは 信念だけではないらしい……。 次の日憔悴しきった私を見てニアは 「自己管理が足りませんね。」と冷たく言った。 私は生涯一度のチャンスを逃したんだろうか?ああああ、今夜も眠れない。 END |
| ---------------------------------------------------------------- 初々しいレスター指揮官の恋物語風SSになりました。 これ以降、このサイトのレスターはどんどん壊れてしまったりします。 ブログの方に上げたら意外に好評みたいでした♪ レスニアファンって割といるんだなと心強くなりその後も色々書きましたが 「レスニア」と呼べる作品はこれ1本のような気がします… あとは変なL氏の妄想記ばかりのような……(苦笑)。 |