3



今夜は満月だった。窓からもれる月の光で部屋の明かりを
つけなくても充分にニアの姿が見える。
ニアは汗で額についた髪の毛を指でくるりと巻きながらほどく
銀色の月光と銀色の髪の先が同化し宝石のようにきらめいた。
自分に似ていると言われる人間をこんな風に誉めそやすのは気が引けるが…

可愛い…ニアは…なんて可愛いんだろう…大きい目も小さな鼻も、少し厚みのある
唇も愛らしく形がよい。

体中純白で唇と頬と胸に2つさくら色が点在している。
瞳だけ漆黒の夜の色をたたえていた。
その体を白いシーツにおぼれさせ今、僕を待っている…
僕は凛とした美しさに心で見とれ、体で男の欲望をよみがえらせる。

僕はニアの片足をあげた、普段は厚手の白い靴下で覆われてる、その甲に接吻する。
そのまま口と舌を足首からももに這わせていく。
「あ…ん、くすぐったい…」
ニアが声を漏らす、その声は甘さと、
これからおこる事への若干の不安をはらんでいるように聞こえる。
僕はどんどん顔をニアの足の付け根まで肌を舐め上げながら進めていく、
ニアの男性の部分は僕の行為に再び赤くたちあがりかけていた…
赤いというより若い彼のそこはまだピンク色に近い…
『かわいい…』思わずそう言いそうになったが、男に対しては愚弄にもなるから
だまって、それをついばんだ。
「ん、ふう……。」
ニアが腰をよじる、快感と恥ずかしさにもだえているようだ。
僕はとても楽しくなり、さらに舌でせめたてた。
そういえば、口での愛撫や男同士のSEXのやり方を初めて聞いたときは
誰もが思うように、僕も「きめえ!」と感じた事を思い出した。
でも、今、実際ニアの部分を愛してみると、
気持ちが悪いどころか僕も気持ちがよくてしかたない。
ニアの味が、ニアの喘ぐ声が僕自身の快感をジンジンと高めていった。
ニアを勃ち上がらせたが解放はさせずに、濡れた唾液を指でぬぐい、
それを彼の奥のほうにすすめる。
入り口を丹念に濡れた指でほぐしてやる。
何度も指を舐め潤いを与えるが僕も初めてだから加減がよくわからない。
ゆっくり指を入れ中に入って行く…
ニアは欲望の解放を止められたもどかしさと体内の指の感触に顔を真っ赤にして
身悶えている、そんな彼を見ているとたまらない。
誰もこんなニアを知らないはずだ。あの鉄面日のニアが僕の前でだけ
はずかしい姿をさらし、潤んだ瞳で僕に訴える『もっと…もっと…』と
ニアが欲しい!一つになりたい!早く!早く!
僕は指を抜いた。
「あ……」という、ニアがうめきともよがりともつかない声を出した。
僕はニアの腰を浮かせるように足をおり、持ち上げ、足の間に
体を入れると、いきり立った自分のものに手でそえて
ニアの秘所にあてがう。そしてをゆっくり体を進めた…。
「!!!!い、痛ッッッ!」
ニアがうめく。
「…大丈夫かニア…おまえ…でも…痛いんだ…な。」
「当たり前じゃないですか…メロ何、言って…」
「そうか、そうだよな、人間だもんなあ。」
僕は少し安心した。
「ちょっと我慢しろ…。」

「大事にするから。」

その言葉を聞くとニアの痛みでゆがめた顔が
ゆっくりと笑顔に変わった。

それはもう、形容なんてできない位、可愛い。
ニアの花のような笑顔、初めてだ、初めて見る!
僕はその笑顔に早く口づけしたくて大事にするといった
言葉とは裏腹に性急に腰を進めてしまった。

「〜〜〜〜〜!!!!」

ニアは顔をしかめたが、やはり彼は並外れて痛みに耐えられるようだ。
少し震えているものの僕のものを受け入れ息を荒げている。
僕は痛みを少しでも和らげようと勃ちあがったニアを片手でさすり
快感を呼び覚まそうとした。
ニアはそれを受けて肩の力を抜き体を弛緩する。
僕達は2人で協力するかのように呼吸を同調させ体を合わせる
もっと奥へ、もっと深く、。
初めて入る人の体内は熱くて、きつくて、僕自身を刺激する
油断してると、今にも果ててしまいそうだ。
ニアの日常は運動不足なはずなのに体は驚くほど柔軟で、
やがて僕を深層にくわえたまま僕たちは折りかさなった。
「はあはあ…。」
息と心臓の音が月光にみちた部屋に響く…
「ニア、わかるか?僕たち今、ひとつだぞ!」
体の快感と心の充実で僕はガクガクと震えた!
「わかります、わかります…はぁ…メロ…」
キスをねだるようにニアの両手が僕の首に回り
体を繋げたままキスをする、濡れた舌をからめ繋げる…
このまま魂まで繋がってしまえ!

「メロ…ああ…ん、ん、好きです…」

ニアの言葉はうれしいかった…でも!
「!!僕が先に言うつもりだったのに!!」
先を越されたのが悔しくて僕は腰を急に動かしてやった。
「ん、いた…んんん…ああ、メロ、まって、あん…。」
「ニア、好きだ、好きだぞ!!」
「私も…私もです 、ハア…メロ…んん…。」
2人は体温があがり、流れる汗もすぐ水蒸気になって散らしてしまう。
白い蒸気と甘い吐息で僕らはむせ返るようだ。
「僕以外とこんな事するなよ!」
「しません、しませんよ…メロだけ…ああん…。」
ニアの声が苦痛から嬌声に変わりつつある。
僕とニアの体の間の若木は律動する体の動きに愛撫され
もう爆発しそうだ。
僕自身も限界をこらえながら、腰を上下に何度も動かす。
汗で僕の前髪は乱れ、張り付き、金色のすきまから銀色の髪が
揺れるのが見えた…。
「メロ…、だめ、だめです、私もう…。あああ、あ、あ、!!」
ニアの悲鳴のような声とベッドの激しいきしみがこだまする
「ニア、待て!僕の名前を呼んで、もっと、もっと!。」
ニアは僕の背に手を回しギュッとしがみつく、驚くほどの力で

「メロ…ああ、メロ、メロ、メロ!!!」

「!!!!!!−−−−−!!!あああ!」

僕の下の白いニアの体が激しく痙攣し、
2人で声をあげ、僕らは2人同時に果てた。

窓から鳥の鳴き声がする、東の空は白み、朝の訪れを告げる。
日が昇る前に、ロープをつたって部屋に帰らなきゃ行けない。
僕はベッドを降りて床に散らかった服をかき集め、急いで着た。
窓際まで見送るとニアは言うが、腰が痛くて動かないようだ。
ゆうべはあれから一晩中愛し合ったのだから、しょうがない。
「無理すんな。」と
僕はニアの額にキスをした。
「また、来るから……またって…今晩かも。」
「はい。」
ニアはうれしそうに返事をする。
ニアはベッドの上からパジャマをひっかけて手を振って僕を見送った。
ぶかぶかのパジャマからのぞく指が愛らしい。
僕はいいとこを見せようと、ややオーバーにアクションをつけ
壁を軽々と登って行った。

部屋に入ってシャワーを浴びる、今朝は僕がたしかクラス当番だった。
寝直す暇はない……疲れているはずだが、
僕は体中、新しい血に入れ替わったように新鮮で元気だった。
憎たらしくてしょうがなかったニアは今日から可愛い、僕だけの恋人だ。
そしてニアといるとあの野獣も飼いならせる。
もう、僕を悩ますものはない!何もない!!

朝日が差し込んできた。
まばゆい光は新しい僕の生活を祝福するようだ。
『好きです…メロ』
ニアの言葉を反芻し胸がときめく。
僕も好きだと太陽に向かって叫びたいくらいだ。
何か新しい事が始まるのを僕は実感し、おろしたての服を着て
ありあまってるエネルギーを発散させるかのように部屋を飛び出した。

そう、その日から始まったのだ。

それが終局の始まりだという事に気づくには、
僕はまだ若すぎた。





>4