6月はこの国で一番良い季節だと言われている。
夏に向かう空をながめながら僕は芝生に寝転がり
日光浴をしている……だが、僕の気持ちは最近晴ればれとしない…

理由はLの事だ。日本に向かった当初は情報が少なくてイラついたが
Lはすぐに犯人のめぼしをつけ接近中とロジャーが漏らしたので
僕はすっかり安心していた。じきに朗報が聞けると思っていた、
が、気がつけばもう半年が過ぎている。
捜査は膠着しているようだ。
Lをこれほど手こずらせるキラとはいったいなに者なのだろう?

僕も手伝いたい……Lが僕を呼んでくれればいいのに…。

僕はこの冬で15になりワイミーズハウスから卒業を迎える。
真剣に将来のビジョンを組み立てねばならない。
だが、その後の事はまだ不透明だ…
これが最近のもどかしさのもう一つの原因でもある。
僕は来年の今頃、どこで何をしているのだろう?
Lの元で見習いを出来たら一番だが、
僕の成績は相変わらずニアに負けていた……

ニア……。
白くて甘い僕の秘密の恋人。

彼と僕もどうなるんだろう?
僕はニアと出会ったのは運命だと思っている…
こんなに人を好きになれるなんて今までなかったし
今後もあるとは思えない!

でも、男同士で生涯添い遂げるなんて出来るんだろうか?
老夫婦ならほのぼのするが、じいさん同士の恋人って
なんだか様にならないな……。
僕は自分が老人になった所すら想像もつかないし…


今、僕とニアは毎晩の逢瀬を楽しみ
体を合わせているが、
年下のニアは、後2年ハウスに残るだろう…。
ニアは僕のどこが好きなんだろう?
触れ合って、馴染んで、好きになったのだとしたら
会えなくなったら、冷めていくんじゃないか?

不透明な先行きが僕を不安定な気持ちにさせる
目前に大きな変化が控えているのに、
僕の状況や思考が停滞してるのが悔しい…
僕は自分が塀の上で危険に揺れている玉子のような
気分になった……。

気分を変えるため、礼拝堂に行きLの勝利を祈った、
十字を切りながら、
同じ手で昨夜、同性のニアを愛した事を思い出す。
禁を犯しながら願いを唱えるのは我ながら
虫がいいなと思った。

◇◇

ある日、僕は仲間うちにニアを交えてディベートの
トレーニングをした。
ディベートは古代ギリシャ起源の討論方式で
肯定・否定に別れ議論をし複数の審判員がジャッジを下す。
これはまさにニアのお家芸だったようだ、
驚くほど饒舌で雄弁でニアの相手はまったく歯がたたない
だが、しゃべる時も聞く時もすごい勢いで
プラモを組みたてている…
そっちに夢中で相手をまともに見ず、なんともカンジ悪い。
3個目のプラモに手をつけようとしたとき。
「おい、そういう人を舐めた態度はよせ、そんなだから
お前は友達できないんだぞ。」
僕は我慢できずニアに注意した。
ほら、他の連中も冷めた目でみてるじゃないか……

?……僕は皆の視線がニアではなく
むしろ自分に向けられているのに気がついた。

それは一瞬のことで、また、明るくリンダがとりなしてくれる。
「まあ、いいんじゃない?Lもお菓子食べながら推理するって話だし。」
しばし、Lの話に脱線しその後は何事もなくディベートを再開した。
ニアは殊勝に僕のいう事を聞きその後はプラモをいじらなかったが、
僕は面白くなかった。
僕はニアのために注意をしたのに、皆は僕が彼の能力をひがんで
因縁をつけてるとでも思ったんだろうか?
会が終了しドアを出る時、マットが話しかけてきた。
「やっぱ、すごいよなあーニアって。」
彼はここで僕につぐ3番の成績だが、その言い方はまるで
ニアは「あちら側の人間」で、僕は「こちら側の人間」と
わけているかのように聞こえ、
勘にさわって、つい冷たい態度をとってしまった。
マットとは今まで上手くやれてきたのに……。
なんだってんだ最近の僕は…。

夏の太陽の高さが逆に室内をさらに暗くする、
僕は昼間なのに闇の中を歩いているような
奇妙な戦慄にとらわれながら部屋に戻った。

◇◇

「どこに行くんですか?」
その日は灰色の空から雨がふりそそぐ午後だった。
僕は見つからないようワイミーズハウスの奥の部屋に
二アを連れてきた。
ここはLが来た時だけ使う執務室で、Lの滞在時は
厳重なセキュリティがしかれているが普段は
ロジャーの管理する鍵がかかっているだけだった。
その程度なら今の僕には造作もなく開けられる。
重い扉を開け中に入る。
クラシックな広い室内には絨毯がしかれ奥に
大きく豪奢な木製のデスクが置いてある。
もう、1年以上使ってないはずだが、まだLの存在感が
浮遊してるようで荘厳な感じすらする。
僕は内鍵を掛け部屋の奥にニアをいざなった。

「今日は、ここでしようぜ。」
僕の言葉にニアは絶句したようだった。
「たまには気分が変わっていいだろ?
ほら、ローションとタオルも持ってきたよ。」
紙袋を見せると、わざわざそんなものまで…という顔をし
「呆れた人ですね…はっきりいいます、悪趣味ですよメロ。」
ニアは三白眼に口を突き出し責めるように僕を見たが、
僕はニアのそんな表情は結構お気に入りなので堪えない。
僕は彼がさらに文句をいうだろうと思ったが、
ニアは軽くため息をつくと僕に擦り寄り胴に手を回し
顔を肩にうずめた。
「……ベッドに行きましょうよ…メロ?」
『ね?』とでも言いたげに上げた顔はさっきとはうって変わって
甘えるような表情を見せている。
こういう手管は人は自然に覚えるものなんだなあと感心するが
僕は応じない。
「女みたいに甘えてんじゃないよ、早く脱げよ。」
しぶしぶニアがパジャマを脱ぎ出す。
寝室以外で裸になるのに抵抗があるのか、
ズボンと下着だけ脱いで上着はそのままだ。
映画に出てくる情事の後の女の子みたいだな……。

「いっそ、お前が女だったらよかったのに…」
「失敬な……!」
ニアは僕に言い返そうとしたが、
僕は彼の顔と胸のあたりを机につっぷさせ会話を中断させた。
ニアが怒るのも無理はない、僕も髪型のせいか
2,3年前まで少女に間違われる事があり、そのたびにキレていた。
ただ、僕はニアが異性だったら背徳感もなく、大人になったら皆、
僕らの仲を祝福してくれるだろうと自分の都合だけでモノを言った。

あるいは、彼を不愉快にさせたかったのかもしれない…

僕はニアを腰を突き出させた格好にし下半身を引き寄せ
ニアの中心を撫であげた。
「ん……。」
ニアがうめきだす。
「嫌がってた割りには反応いいな、結構興奮してるんじゃないか?」
机に伏せたニアは袖口をかみながら不服そうに声を漏らした、
僕はニアの双丘にローションを塗りたくり、指で彼の中を慣らして
僕自身を進めて行った。
「ハア…あん…。」
ニアのくぐもった声が響く…こんなポーズでつながるのもベッド以外で
交わるのも初めてだったので僕は多いに興奮し体を揺さぶる、
銀の頭部と白い大きめの上着が揺れる…
権威あるLの間で彼の秘蔵っ子がみだらに腰を震わし悦びに溺れている…

「あ、あああ…メロ…私…もうダメ…  です…押さえるもの…
…タオル貸して…早…ああん…。」

ニアは息があがり、ニア自身はもう爆発寸前だった。
僕はニアの先端を押さえてた手を離し、また激しく愛撫した
「メロ…だめ!だめです!!ああ…やめて!、まだ…いや!!!
どうして…メロ…!!」
ニアは振り返り叫んだが、僕は止めない!
いっそう強く奥まで彼を突き上げ、同時にニア自身から手を離す
ニアは悲鳴のような声をあげ部屋に欲望を撒き散らしてしまった。
「ハウ…く…クウ…。」
ニアは床にくずれ落ちて、自身が汚した机と絨毯を見つめている。
僕はニアから体を離すと、タオルの中に自分を解放した、
ニアはタオルともぎとり僕に背を向け汚した箇所をふきとる。
僕は黙ってそれをみつめた…
掃除が終わると脱ぎ捨てた服を着て、僕に向き直り

「この畜生!!」

どなりながら僕になぐりかかってきた、運動能力にたけた
僕は顔面にむけられた拳を瞬時によけた、肩をかすめた
それは激しい痛みを伴った、よけれて良かった…。
ニアは拳から逃れた僕をいまいましげに睨み
汚れたタオルを僕に投げつけ舌打ちをして部屋を後にした。





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